福山大学漢方研究会2017 ー明日の治療に役立つ分かり易い漢方ー

2017.04.14

内容

●4月のテーマ「漢方医学からみた病気の発症(桂麻剤)」

日時

2017年4月14日

会場

福山大学 宮地茂記念館 9F

担当

福山大学薬学部非常勤講師                小林 宏先生

漢方医学からみた病気の発症(桂麻剤)

今月から12回シリーズ

桂麻剤について分かり易く解説して下さった。

病気が発症するステージには大きく分けて、必ず二つある。

  :体を維持する正しい気 < 邪 (不均等が成立すると病気に)

邪は外からくる…体の面(四つん這いになったとき太陽が当たるところ=項背部)

風邪のひきはじめ➡項背部がこわばる

寒邪、風邪➡体の表面を冷やすので悪寒;毛穴が閉じて熱がこもるので発熱

関節痛・筋肉痛・・・寒邪、風邪から、表面が冷やされることによって出た症状

 ポイントは ・ いつから ・どこが ・食欲は? キーワードは

 単味を調べた時、性味を確認する      

  ケイヒ(桂皮)ケイシ桂枝の性味辛・甘・温

   マオウ(麻黄の性味辛、微苦、温・・温める場所は桂枝より深い)

 桂麻剤(桂枝湯や葛根湯)の適応期間は、発症初期:1~3日目まで(太陽病)

  葛根湯・・発汗したら中止 

 4日目以降は(陽明病)・・・大黄剤、石膏剤の適応期間となる。  

お年寄りは(体液=エネルギーが少ないないから)汗をかかないので、体温があがらない。 麻黄附子細辛湯は汗をかかないで体温を上げることができる。全部温性薬=麻黄・附子・細辛(中だけ温めてあげる)

薬味が少ないほど、一つ一つの個性が出るので、効き目はシャープ