社内勉強会

2020.02.02

内容

● 「リフレックス」について

日時

2020年1月17日

Meiji Seika ファルマ株式会社

リフレックス(ミルタザピン)について

●高齢者(65歳以上)のうつ病患者を対象としたリフレックスとパロキセチンとの比較(海外データ)

  安全性と有効性に関しての試験8週間

  リフレックス 開始15mg → 2W後30mgへ増量  4W後、6W後効果低い方は45mgへ増量
  パロキセチン 開始20mg → 2W後30mgへ増量  4W後、6W後効果低い方は40mgへ増量
  1日1回よる経口投与。必要に応じて睡眠導入剤を投与。

【  結 果 】

 有効性

 HAM-D(ハムD)の反応率がすべての段階で、パロキセチンより有意差高かった。

  HAM-Dの項目:「不安/身体化」「睡眠障害」
  HAM-Dの項目:「不安/身体化」
 「不安、精神症状」「不安、身体症状」「身体症状、消化器系」「身体症状一般的」「心気症」「病識」
  HAM-Dの項目:「睡眠障害」
 「入眠障害」「熟眠障害」「早朝睡眠障害」

安全性

リフレックス群(79.7%)パロキセチン群(82.5%)

  主な副作用は
  リフレックス群:傾眠(30.5%)口渇(26.6%)体重増加(10.9%)…食欲に関与するH1受容体拮抗作用で食欲↑
  パロキセチン群:傾眠(29.4%)頭痛(24.6%)悪心(19%)振戦(11.1%)
  重篤な有害事象
  パロキセチン群の1例(重篤な悪心と嘔吐による入院) 

 

●ミルタザピンとSSRI(パロキセチン又はセルトラリン)との比較

GUNDAM(ガンダム)試験パートⅠ[単剤による比較試験]

  対象:20~75歳大うつ病患者
  ミルタザピンとSSRI(パロキセチン又はセルトラリン)の無作為割付試験の4週間
  HAM-Dの17総スコアの変化

 

【 結 果 】

 有効性

 ミルタザピン群ではとSSRI群と比較して、取り早くHAM-Dの17総スコアの改善が認められた。

 *HAM-Dは7点以下で効果が良かったと判定

●ミルタザピン錠「明治」の薬理作用

分類:NaSSA(ナッサ)ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬

 
       α2受容体拮抗作用   : 抗うつ効果を発揮
       5-HT2A受容体拮抗作用 : 睡眠障害改善および性機能障害に関与
       5-HT3受容体拮抗作用  : はきけ・悪心の抑制に関与
       5HT2C受容体拮抗作用  : 不安抑制に関与
       H1受容体拮抗作用     : 睡眠、食欲、体重に関与
 
セロトニン、ノルアドレナリン再取り込み阻害剤と、
ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤の違い
                   
 洗面台のシンクの蓋(フタ)を閉じる=他の薬
水道の蛇口を開ける=ミルタザピン。

大変分かり易く、説明いただきました。